蔵王ブランドは「広島県産八反を100%使用」「蔵王連峰の伏流水」「冬の蔵王おろしの寒風」「若手蔵人を中心」「特約店限定流通ブランド「K（こころ）シリーズ」」などのキーワードで表現されます。さらに「SAKE COMPETITIONで受賞」「若手杜氏として受賞」など、数々の受賞歴があります。

私たちが主催したブラインド・テイスティングで、ソムリエが注目された銘柄は、この「ZAO (蔵王) 純米吟醸 K」でした。

一口飲むと、清涼感がありながらも美しくスッキリとしており、穏やかな香りとキレのある味わいが心に残ります。そのまま飲むか、食事と一緒に楽しむか。そんな継続した優しいアプローチのお酒と感じられます。

では、なぜこのようなお酒が生まれるのでしょうか？それには若手社長の前職である保育士の経験が関係しています。渡邊社長は、「子供もお酒も、指示通りになるわけではない。じっと見守りながら、自分らしく成長させてあげることが大切。共通点はたくさんある」と述べています。

若手造り手チームは、米と自然の力を信じ、議論しながらお酒づくりを行っています。美味しいお酒を支える造り手の哲学を感じていただきたいと願っています。

蔵王酒造は1873年に創業し、当初は25石の小さな個人商店から始まった醸造酒蔵です。現在では白石市唯一の酒蔵となっています。

蔵王連峰の麓に位置し、冬の蔵王おろしの寒風や蔵王連邦の軟水を活かしています。地元で契約栽培された米を中心に使用し、毎年11～3月に1回、お酒づくりを行っています。蔵王酒造の特徴は、旨口でありながらもキレのある酒で、清涼な味わいが印象的です。

若手社長と杜氏・副杜氏たちが常に新しい酒づくりに挑戦しており、2015年からは特約店限定のKシリーズ（ココロシリーズ）など、様々な企画が展開されています。国内外での受賞歴も豊富で、伝統を守りながらも新たな芽が花開いています。